今回は少しお勉強しましたのでご紹介します。
あくまで素人が勝手に計算しただけなので、色々違っていたら申し訳ありません。
それで結論から言うと、
1cmステムを上昇させると約2.5%の空気抵抗の増加につながる
ということ。
スペシャライズドの風洞実験で、すね毛を剃ると7%の空気抵抗の軽減になるという
結果があったらしいです。
それと比較してこの数字の真偽と影響の大きさは…
今回参考にさせていただいたデータは、
スキージャーナル株式会社発行の「ロードバイクの科学」という本です。
半年以上前に購入して、少々難しい内容を前に積読状態で放置していました。
本によりますと、
ブラケットを持つのと比較して、
ハンドルの曲線部分「 ⊂ 」の真ん中を持った場合では空気抵抗が82%で済むということです。
そもそもロードバイク走行時の摩擦抵抗の大部分が空気抵抗であり、
15㎞/h以上だと路面との摩擦は変化しないということだそうです。
私の自転車のブラケットからハンドル曲線⊂の真ん中の距離が、約7cmでした。
7cmで18%の削減ができるということは、2.57%/cmの削減になります。
→つまり、ステムが1㎝下がると2.57%の空気抵抗減となるわけです。
しかし実際には、自転車を漕ぐのは機械でなく人間になるので、
考えられる影響としては単純な空気抵抗の減少だけではないはずです。
例えば少し考えただけですが、
・股関節、肩甲骨関節の角度が変化することでの動作変化
・呼吸のしやすさ
このあたりはプラス、もしくはマイナスの影響があるはずです。
(とりあえず今回、感覚的にはペダルを回しやすくなりました。)
今回はステムを1㎝上げました。
現在の上がった状態の空気抵抗をを100とすると、ポジション変更前は97.43だったというわけです。
逆算すると変更前の2.63%増になっています。(100/97.43)
空気抵抗は速度の2乗に比例して増えるということなので、
15㎞/h→30㎞/hだと4倍になります。
そして今回のステムの上昇により4倍にプラス2.63%となります。
つまり空気抵抗は約4.1倍。
パワーだと3乗に比例します。
つまり15→30㎞/hだと、8倍のパワーが必要なのです。
それに2.63%の空気抵抗の増加が乗ってきますので、
必要パワーは8.2倍です。
こうやって見ると、仮にレースやTTで考えた場合には
やはり2.63%は大きいと感じます。
同じスピードの場合でも、空気抵抗の違いにより
一方が200wなのを、もう一方は205W必要なわけです。
その差をどう埋めるか。
平地だと5wくらいならば、速い人の後ろにつけば問題ないレベルはずですが。。。。
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今回は単純にステムの高さだけで適当に検証をしてみました。
しかし実際には当然体形の違いもあれば、乗車姿勢の技術の差もあるので
一概には言えません。
しかしながら、数値ベースで見てみると感覚だけでは分からない発見もありました。
まずは正確な事実の把握こそが成長の要因だと考えます。
今回はデータをとっての検証が難しいのですが、まずは一歩ということで。。
今回はデータをとっての検証が難しいのですが、まずは一歩ということで。。
そして今回参考にさせてもらった「ロードバイクの科学」には、この他にも
物理等に基づいた知識が凝縮されています。
(ホイールの空気抵抗、ヒルクライム、コーナリングの力学など…)
今回の記事で利用させてもらったのも正直2、3Pくらいのものです。
10年前くらいの本ですが、機材ではなく数字面での話なので趣味で楽しむ分には
もっと深く自転車と関わることができるきっかけになるかと思います。